富士登山鉄道は誰の為に作るの?地元との協調が取れない鉄道新線計画

世界遺産に登録され観光客であふれかえる富士山

車の排ガス問題やゴミ問題が指摘されておりますが、この問題を一気に解決すると期待されている富士登山鉄道計画

 

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しかし計画を推進する山梨県と地元では一番大きい富士吉田市富士五湖観光連盟の強い反対にあっています。

 

この計画は富士スバルラインを改修してそこにLRT規格の電車を走らせるというもの。

 

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自家用車の流入を防ぐとともに入山者の抑制を図るという計画です。

 

既存道路である富士スバルラインと駐車場をつかうので環境への影響はない。

 

運賃は往復1万円か3万円で試算しているが運賃は高めに設定しているので入山者を抑制できて黒字運営できるというのが山梨県の主張ですが、富士吉田市富士五湖観光連盟は真っ向から反対しています。

 

富士吉田市や観光連盟さんの反対意見に重複するかもしれないが私も金持ちしか富士山に行けないのか?と思うから?です。

 

高すぎる。

 

現在富士山駅河口湖駅から五合目までのバスは往復2300円なのに1万円だとすると4倍以上になりますよね。

 

それと懸念点としては、

 

富士山麓電気鉄道(富士急行)との連絡がない

 

この鉄道は1435mmの標準軌で計画されており、富士山麓電気鉄道やJRが採用する狭軌(1067mm)ではないから相互乗り入れが出来ない。

そもそも起点駅予定地は富士山麓電気鉄道の駅からかなり離れているから富士急グループとしては旨みが少ない。

鉄道アクセスでは不便を強いられるということで鉄道とバスで富士山アクセスを担っている富士急行グループにとっては死活問題かもしれない。

 

車でのアクセスが多くなると起点駅に駐車場を設けないといけないから、環境面でも懸念点はあるし渋滞など地元民の生活にもある程度影響が及ぶと考えられる。

 

これは妥協点が見出せない難しい問題かと思う。

 

この問題に関する私の提案としては...

 

起点駅は富士山麓電気鉄道の駅(富士急ハイランド駅が望ましい)と接続すべき

 

そして上下分離を予定している新会社の運営に富士急行は参加すべき

 

かと思います。

 

軌間の問題については普通鉄道とLRTでは規格が違いすぎるので相互乗り入れは現実的ではない。

 

あと、登山鉄道になると搭載する床下機器が多く、狭軌では難しいかもしれないので標準軌で構わないと思います。

 

富士山へのオーバーツーリズム対策、環境対策には有効かと思われ、鉄道ファンにとっても嬉しい富士登山鉄道計画ではありますが、なんとか協調して実現してもらいたいと思っています。